目次
1.製品紹介
2.書籍紹介
3.ブレイクタイム
4.青ちゃんの言いたい放題
5.経営学コラム
6.やまのひとりごと









1.製品紹介

 環境問題解決のため、自動車をはじめとする輸送機器に限らず世の中のすべての機械装置の
省エネ化が求められています。
 そのためには、駆動エンジン・モータをはじめとする各構成機器の回転・摺動部の摩擦力低減が不可欠。
また、事務機器・家庭用品・食品・化粧品など身の回りの商品の機能向上のためにも
摩擦摩耗状況の解明が非常に大切です。
 本装置は直線運動の接触点における摩擦力解明のための基礎的な往復動試験機となります。


 
 
※このほかの特注仕様にも対応いたします。
詳細はweb-info@spacecreation.co.jpまでお気軽にお問い合わせ下さい。




2. 書籍紹介
『爛柯の宴』
松井琢磨著 マイナビブックス社 2023年6月発行


 一人の商社マン「井山聡太」が謎の美女さゆり目当てで囲碁をはじめるも、次第に囲碁の魅(魔?)力に取り憑かれ、不思議な世界にのめり込むファンタジー&ミステリー。
 囲碁ファンはもちろん、囲碁を知らない方でも楽しめる独特の世界観。幅広い世代の趣味・仕事・異性への向き合い方葛藤が垣間見える本書は、世代間コミュニケーションに悩む現代人必読?
 王様のブランチBookRANKINGにて、乃木坂写真集・窓際のトットちゃんに次ぐ3位にランクインした週間碁連載小説。





3.ブレイクタイム
【春霞】
 冬から春にかけて、もやがかかり遠くの景色が見えにくくなることを「春霞」といいます。
 空中に浮かぶちりやほこり、水滴などにより遠くの山や空がぼんやりとかすんで見える様子のことです。冬から春に移り変わる時期、黄砂や花粉が大気中に増え、この現象が起こりやすくなります。
 また、同じくぼんやり見えるものに「霧」があります。「霧」は気象用語で、その定義は1kmより先が見えないこととされています。「霞」は定義がないため、春に空がかすんで見えたら全て「霞」となります。「霞」は夜になると「朧」と呼び名が変わります。
 この季節のかすみがかった情景をうたった歌が朧月夜です。淡く優しい春になるといいですね。

朧月夜  作詞 高野辰之

菜の花畠(ばたけ)に 入り日薄れ
見わたす山の端(は) 霞(かすみ)ふかし
春風そよふく 空を見れば
夕月(ゆうづき)かかりて におい淡(あわ)し





4. -コラム-
EV後退とHV盛返し」
                                   /青木邦章


 自動車産業100年に一度の大変革期と喧伝されてからだいぶ歳月が経ちました。欧米・中国を中心としてEV化の波が一気に押し寄せると言われてきましたが、ここにきて様相が少し変わってきたようです。
 CO2排出による地球温暖化の解決は喫緊の課題。その中で化石燃料の燃焼を伴わないEVは確かに一見解決の一助に繋がるようにも思えます。純粋に太陽光や風力などで発電した電気エネルギーだけで、全てを賄えるのであれば確かに最適解でしょう。しかし、現実的にはだいぶ異なった状況と言わざるを得ません。

 そもそも日本以外の自動車産業が一気にEV化に向かったのはCO2排出削減といった事情以外にも、HV系の技術で大きく日本に差を付けられたグループの政治的・戦略的な思惑が強く影響したことは否めません。
 電気モータによる自動車の発明は意外に古く、ガソリン車よりも先と言われています。電気モータは内燃機関と異なり回転制御が比較的簡単で、しかも低速回転から高トルクを発生させうるので、自動車の原動機としては理想的です。
 しかし、そのエネルギー源である電気はその特質から貯蔵に難点があり、蓄電池などは容積も重量も大きくならざるを得ないため輸送機器用としてはデメリットが多いと言えます。そのため、後発であった内燃機関自動車にその地位を奪われたというのが正直なところ。もう半世紀以上も前の有名なヨットデザイナーの著書に「およそこの世の乗り物の中で重くて良いのはロードローラだけだ!」と言う名言があります。まさに言い得て妙。

 現時点のバッテリは重量・エネルギー密度の欠点以外にも温度環境の変化に弱いとか、原料となるレアメタルの採掘・精錬などに多くのエネルギーを使い、またリサイクルの面でも難点があるなど、さまざまな解決すべき課題を有しています。軽量・高密度・耐環境性に優れた電池が生まれたら話は変わりますが、現時点ではFCVや水素&次世代バイオ燃料内燃機関など様々な選択肢を適切に組合せ、地域や用途に合致した機器を構成提供するといった地道な努力が必要になるのでしょう。
 われわれ輸送機器開発エンジニアの活躍の場はどんどん広がるばかりです。

 



5.経営学コラム
「夢見る万博のモチベーション効果」
                              /一橋大学 特任講師 青木哲也

 EXPO2025大阪・関西万博開幕まで、間もなく1年となりました。当初予算からの大幅な事業費増加、工事が開催に間に合うか、レガシーの活用法など、侃々諤々の議論が巻き起こる万博。そもそも開催にはどのような意義があるのでしょうか。今回は経営学的な観点から、その意義について考えてみたいと思います。

 万博開催の最大の意義は人々(=企業関係者)に夢(=目標)を与えることにあるのではないでしょうか。たとえば超微細気泡(ウルトラファインバブル)を活用し、美肌効果のあるシャワーヘッド、ミラブルを開発するサイエンス社は、大阪万博に向け、人間洗濯機を開発しています。1970年に開催された前回の大阪万博を契機に、「動く歩道」「携帯電話」「缶コーヒー」など、多くの新技術が”万博に夢見た企業”によって事業化されました。しかし、三洋電機が当時コンセプトを打ち出した「人間洗濯機」は未だ実現されていません。サイエンス社は、怠け者の夢、「人間洗濯機」を泡に関する新技術で叶えようと取り組んでいるのです。
 夢や目標の重要性というと雲を掴むような話に聞こえるかもしれません。しかし、背後には強力なモチベーション効果が存在するのです。仕事とモチベーションに関するブルーム(1964)の研究によれば、人のモチベーションは努力して成果が得られる確率(=期待)と、成果がどの程度魅力的か(=誘意性)の掛け算によって規定されます。期待される成果がそこそこであっても、少しの努力で実現できそうなら人は仕事に取り組むし、成功するかどうか不透明な仕事であっても、達成したときの成果が大きければ、人はやる気を持って取り組むことでしょう。

 仕事の難易度、成功確率は客観的に定まる側面が強く、誰であっても改善することは簡単ではありません。しかし、誘意性に働きかけることは可能です。達成したときに得られる成果の価値は、仕事に取り組む本人であっても必ずしも自覚していないものです。この意味で、自分たちの成果発信の機会であり努力がもたらす価値に気づかせるきっかけとなる万博は、単純な経済効果以上に大きな意義を持つ可能性があるのではないでしょうか。





6.やまのひとりごと
今年の花粉症もきついですね。
目のかゆみに耐えかねて、うっかりかきむしってしまうため
瞼がお岩さんのように腫れあがっております。
早く花粉の季節が終わってほしい、やまなのでした。