目次
1.製品紹介
2.開発試験機コラム
3.書籍紹介 
4.ブレイクタイム
5.青ちゃんの言いたい放題
6.B2Bマーケティングコラム
7.やまのひとりごと









1.製品紹介
本装置はトランスミッションの試験装置です。
入力1軸、出力2軸にて任意の駆動・負荷吸収制御を行い
各軸の差動特性計測・耐久試験等を行います。




2.新コラム
[開発試験機の構成要素]
 当社が主力商品としている輸送機器部品(とりわけパワートレイン系)開発用試験機の構成を分類すると、主に支持・駆動・負荷・潤滑・温調(環境)・計測・保護の7種になると私は考えます。 



 つまり、非常に当たり前のことですが、まずは対象となるTPの特質をよく理解して、それに合致した試験環境を実現するということ。そして、もう一つは試験する方の安全にも十分配慮するということになります。
 一見、単純明快で改めて確認する程ではないように思われますが、実は非常に奥深く、簡単に達成できることではありません。また試験機メーカ単独で仕様確定できるものでなく、その決定に際してはユーザとの綿密な打合せ調整が必要となります。
 しかしながら、自動車開発の最先端を行く各ユーザはTPの素性を外部に明かすことをためらい、また、ユーザ自身もその試験要件を明確化できていないことも多々あるため、あいまいな要求仕様となるのが常。ここに最大の課題が存在しています。
 試験機メーカ側には、過去の経験・実績を踏まえて、霧に包まれたTPと開発試験目的を類推忖度しながら、試験機を構築する能力が求められるわけですが、それにも自ずと限界が存在します。
 やはり発注者側が腹を割って、関連情報を開示する覚悟がないと、お互いに時間やコストといった貴重な資源を無駄にすることになりかねません。
 TPや試験条件について、全貌を明らかにする必要はありませんが、前述の構成要素を正しく理解して、その構築のための最低限の情報は定量的に正確に提示いただくことが、使い勝手のよい高性能な開発試験機を製作するための必要最低条件となります。






3. 書籍紹介
『空飛ぶクルマ 電動航空機がもたらすMaaS革命』  
根津禎(日経BP社シリコンバレー支局)著 日経BP社 2019年5月発行
  我が業界は自動車の電動化・自動運転化で開発競争真っ盛りですが、今回はもう少し先を見据えた話。航空機の電動化・自動化の話題です。
 テレビの撮影現場や身近な趣味でも非常にポピュラーになってきているドローンですが、こちらはそれの大型化。人が乗れるタイプの電動ヘリ、さらには垂直離着陸機や通常の飛行機のエンジンを電動モータに置換えたモノ。大型の旅客機ではハイブリッド型の利点。
 航空機の電動化関連のあらゆる話題がこれ一冊で仕込める本。体系だった話ではありませんが、予想外に早い最先端の開発状況に驚くこと必至です。




4.ブレイクタイム
【夏野菜カレー】
 すっかり夏めいた気候になってきましたね。
 連日の暑さや湿気ですっかり食欲が落ちてしまっていませんか。スーパーでも、夏が旬の野菜が安く売り出される季節です。トマト・ナス・オクラ・ピーマン・ズッキーニ・パプリカ…今日の献立は、暑いときでも不思議と食べられる、野菜たくさんの「カレーライス」はいかがでしょうか。
 トマトやナス・ほうれん草を入れて、じっくり煮込んで作るカレーや、少し手間をかけて素揚げしたかぼちゃやピーマン・ナス・レンコンを添えてアレンジしたもの。ひき肉で作ったキーマカレーをグラタン皿に盛り付け、パン粉ととろけるチーズを乗せてオーブンで焼いた焼きカレーと言うのも美味しいですね。今日はもう簡単な食事しか作りたくない!なんて方は電子レンジで作るカレーのレシピもありますよ。耐熱のボウル1つで作れましたが、お鍋で煮込んだカレーと遜色ないお味でした。

 日本初のカレー粉を作った会社は「大和屋」と言う大阪の薬種問屋だったそうです。もともと漢方薬として利用されていたスパイス。それらがたっぷり入ったカレーは夏の疲れた体にぴったりですね。油脂が気になる方は、市販のルーではなくスパイスを調合して作ればより薬膳としての効果が期待できそうです。
 お好みの野菜やお肉と組み合わせて、自分好みのレシピを作ってみるのも楽しいかも知れません。付け合せに、今の時期に入手しやすいきゅうりやミニトマトのピクルスを作り置きしても良さそうですね。バランス良くたくさん食べて、夏を楽しく乗り切りましょう。





5. -コラム-
SCN 新コラムのご紹介」
                                             /青木邦章
 今年度より季刊発行となったSCニュース、本号が令和になってから初めてのお届けです。それに伴い、一部コラムも刷新。開発試験機関連と、経営学関連の情報をご提供したいと思います。
「開発試験機導入の要諦」
 30年以上この業界に身を置いておりますが、未だに苦労の連続。その中でも特に難しいのがお客様のご希望を叶えるための仕様確定です。量産製品と異なりその都度注文製作となるため、完成品のイメージを共有するのは至難の業。仕様書・図面・参考写真など、さまざまなドキュメントを駆使しても伝わらないことが多々あります。馴染みのお客様ならともかく、初回取引・新規供試品の場合はリスクも最大化します。
 そこで、パワートレイン系を中心として、開発試験機を新規導入する際のポイントなどを青ちゃんなりに展開していきたいと思います。試験機の構成要素・トレンド・企画立案方法・仕様決定・メーカ選定・未来像などを数回にわたって解説していきます。
「B2Bビジネスのためのマーケティング入門」
 B2C(消費者向けビジネス)においては、非常にポピュラーで誰もがその重要性を認めるマーケティング。しかし、B2B(産業財など企業向けビジネス)においては、一部の大手企業を除き積極的に活用している企業は少ないように見受けられます。特に、試験機や治工具など単品製作の現場では全く縁遠い存在。モノづくり系企業はもちろんのこと、お客様との間を仲介している商社においてもうまく活用している事例は少ないと感じます。
 そこで、若手経営学研究者の力を借りて、B2Bビジネスを対象としたマーケティングの初歩知識を解説していきます。モノづくり・商品開発にはこだわりが強いエンジニア、ひたすら足で稼ぐことを得意とする営業マン、そういった方々にもわかり易い情報をご提供したいと思います。
 両テーマともに、お気軽にご愛読ください。





6.新コラム
[すぺくりB2Bマーケティング入門]
 皆さんはマーケティングと聞くと何を思い浮かべるでしょう。「アサヒィ↓スゥパァ↑ドゥルァァァァイ↓」のメッセージが耳に残るCMでしょうか。それともコンビニ支払い時に必ず聞かれる、「Tポイントカードをお持ちでしょうか?」でお馴染みのポイントカードを思い浮かべるでしょうか。どちらも消費財メーカーによるマーケティング活動の代表例です。

 マーケティングと聞くと、このようなB2Cの事例を思い浮かべる皆さんが多いのではないかと思います。もちろんマーケティングは、B2Cの文脈で大きな力を発揮します。しかしそれと同じくらい、B2Bの文脈でもマーケティングは活躍できるのです。本連載では、今まで日本ではあまり注目されて来なかったB2Bマーケティングを、欧米の最新研究を踏まえながら、皆さんにご紹介していきたいと思います。
第一回の今回は、そもそもマーケティングとは何かということからご紹介します。マーケティングの神様として有名なフィリップ・コトラーは、「ニーズに応えて利益をあげること」がマーケティングだと言っています。顧客の好みにマッチした製品をつくって、販売することも、もちろんマーケティングです。しかし、ニーズに応えて利益をあげることには、それ以上の活動も含まれます。

 たとえばB2Bの文脈では、製品の利用者と購買意思決定者がしばしば異なります。このとき、製品を利用するエンジニアの技術的ニーズに応えることは重要です。しかしそれと同時に、エンジニアと協力して購買担当を説得することも重要になります。現場が必要とする製品であっても、購買担当のニーズも満たして現場に導入してもらわなければ、エンジニアも自社も利益を上げることができないからです。このように関係者全体の利害を調整することもマーケティングなのです。

 次回以降、このようなマーケティングの役割を踏まえ、より具体的なマーケティング戦略を紹介していきたいと思います。




















7.やまのひとりごと
 皆さんのお家では、冷たい麦茶を冷蔵庫に常備されていますか?
最近知った、すぐに飲める冷たい麦茶のいれ方をご紹介します。耐熱のポットに麦茶のティーバッグを入れ、お湯約20ccを注ぎ、そのままポットを30秒ほど振る。そこにお水を注げば、すぐに美味しい麦茶の完成…だそうです。少量のお湯で濃い麦茶を作りそれを水で割る、と言うことでしょうか。お湯を使う上記のいれ方のほうが、風味や香りが良くなるそうです。是非試してみてください。